ティーケーピー社長河野貴輝氏――貸会議室、採用・研修で活況(景気を聞く)

2015-12-12 日本経済新聞「景気を聞く」に当社代表が掲載されました。
 景気の緩やかな回復傾向を受け、大手を中心に企業業績が回復している。一方で、中国経済など海外情勢への懸念で先行きへの不透明感も増している。首都圏を中心に1,550室の貸会議室を運営するティーケーピー(東京・新宿)の河野貴輝社長に、企業の利用状況からみた景気の現状を聞いた。

 ――景気の現状をどう見ていますか。

 「景気は非常に良い。特に新卒採用の時期が後ろ倒しになり、会社説明会などの利用が断続的に出てきたことが大きい。売上高は年度で見ても足元でも前年同期に比べ約3割増で推移している」

 「貸会議室という事業は景気変動に対し6カ月ほど遅れて影響が表れる『遅行性』があり、企業業績の影響をもろに受けるのが特徴。昨年の夏から秋に、アベノミクスの息切れや消費増税などの影響で落ち込みかけたが、円安や株高なども追い風に今年に入って盛り返してきた」

 ――利用企業の動向に変化はありますか。

 「企業は社員教育を重視するようになってきている。不況時は真っ先に切り詰められるのが研修だが、ここにお金が回り始めた。日帰りだった研修を宿泊にしたり、社内でビールを飲んでいた忘年会や決起集会を、宴会場を借りて全社員でやったりという動きがある」

 「2005年に創業した頃は1時間当たりの単価は1人100円で、グレードにもよるが今は230円前後。リーマン・ショック前の水準までは戻っていないため、伸びしろはあるだろう」

 ――先行きの見通しはどうですか。

 「来年は採用活動が前倒しになり、新入社員研修の時期と重なる。16年3~5月は受注が殺到して予約がほぼ取れない状況で、売上高は前年同期比で1・5~2倍になると見ている」

 「2~3年の中期でみても好調は続くと見ており、いい物件は高くても押さえたい。ただ、仕入れ価格の上昇が懸念要因だ。3年ほど前に比べ不動産の賃料が2~3割ほど上がっている。今後、2年に一度の更新時期を迎えると、ますます上がってくるのではないか」

 ――今後の取り組みを教えてください。

 「今は単なる貸会議室では客は付いてこない。よりよいサービスで満足度を高めたり、イスやテーブルを高級な仕様にして、付加価値を高めたりすることが求められている。貸会議室の需要は季節変動が大きく、景気の影響も受けやすい。貸会議室を中核事業とする一方、多角化で経営を安定させていく」