訪日外国人増、中小・VBに商機、宿泊業参入強み生かし、TKP、貸会議室を併設、平成エンタープライズ、バスとセットで。

2015-03-06 日経産業新聞に当社記事が掲載されました。
異業種からホテル事業に参入する中小・ベンチャー企業が増えている。貸会議室のティーケーピー(TKP、東京・新宿)は旅館やビジネスホテルの運営に参入。バス会社の平成エンタープライズ(埼玉県富士見市)は割安な宿泊施設事業を始めた。訪日外国人の増加などで国内の宿泊産業は好調が続く。各社はホテル事業を新たな収益源に育て、飛躍を狙う。  広大な日本庭園と露天風呂――。静岡県伊豆の国市にある旅館「TKP 伊豆長岡 石のや」はニッポンを感じさせるたたずまいで、日本人だけでなく、外国人も魅了しそうだ。TKPの河野貴輝社長は「外資系金融機関などの企業の報奨旅行や研修旅行の需要を取り込みたい」と語り、本業の貸会議室で獲得している顧客企業の利用を見込んでいる。  TKPは約2億円を投じ、温泉旅館の旧「石亭」を改装し、年初に旅館分野に参入した。19棟の離れの客室や会議室を備え、企業の研修などの目的でも使える。6600平方メートルの日本庭園、個室温泉や露天風呂は外国人客にも魅力をアピールできる。TKPは第1種旅行業の免許も取得しており、個人向けにもサービスを提供する。  TKPは唐突に旅館やホテルを手掛け始めたわけではない。会議室を利用する顧客企業からレセプションやパーティーも開きたいとの要望が増え、ホテルと組み、宴会場の運営を担うようになったのがきっかけだ。ビジネスホテル運営のアパホテル(東京・港)のフランチャイズチェーン店としてホテルも展開。河野社長は「アパホテルなどの手法を研究し、宿泊業に大きな商機を感じた」と打ち明ける。  その後、TKPは一段とアクセルを踏み込み、2014年8月には貸会議室併設型ビジネスホテルを札幌市に開業。札幌駅近くのビルを賃借し、1階を直営飲食店、2~5階を全26室の貸会議室、6~10階を全203室のホテルにした。17年までに都市部を中心に10カ所の開業を予定する。 (中略)  日本政府観光局によると、14年に日本を訪れた外国人客は1,341万人になり、前年より3割増えた。国土交通省によると、訪日外国人が宿泊に使った額も3割増え、6093億円だった。政府は外国人観光客を20年までに2000万人に増やす目標を掲げ、宿泊業は今後も成長が見込める。  成長市場こそ中小・ベンチャーの出番。既存事業との相乗効果を狙いながら、外国人への新しいニッポンの見せ方に知恵を絞れば、商機をつかめそうだ。(飯島圭太郎)