2019年7月9日の日本経済新聞に大分トリニータと資本提携した記事が掲載されました。

2019-07-09

TKP、J1大分の筆頭株主に、エンタメ拠点、大分で提供、試合観覧や起業支援。

 サッカーJ1の「大分トリニータ」を運営する大分フットボールクラブ(FC、大分市)は貸会議室大手のティーケーピー(TKP)と資本提携した。出資額は非公表だが、1億円前後とみられる。TKPはスポーツを通じ、地域に根ざしたエンターテインメント作りに取り組む。シェアオフィスなど自社事業との相乗効果も狙う。

 6月21日付で同社の発行済み株式の20%を取得し、筆頭株主となった。出資に伴い、大分市出身で、TKP社長の河野貴輝氏が大分FCの社外取締役に就任した。

 大分FCは2009年に経営危機が表面化。14年にはファンドからの出資を受け入れるなどして、経営再建を図ってきた。TKPは河野社長が大分出身という縁もあり、12年から3年間、大分トリニータのスポンサー企業となっていた。

 TKPは貸会議室や宿泊研修施設、シェアオフィスなどを全国展開している。今回の提携を機に、自社の拠点で大分トリニータの試合のパブリックビューイングを開催するなどエンタメ分野での展開を検討する。

 また、街づくりや起業支援、地元での雇用創出で、拠点を提供するなど支援する。大分県の地元大学と連携したインターンシップの実施など産学連携にも取り組む。

 大分県内での事業拡大にもつなげる考えだ。6月24日の会見で河野社長は「(大分県内で)フリーランスを応援するシェアオフィスを作っていきたい」と話した。TKPは「リージャス」などのブランドでシェアオフィスを世界展開するスイスIWGの日本事業を4月に買収している。

 東京都と松山市にある同社のコールセンターを大分県内に移転させるほか、温泉などの観光資源を生かし宿泊研修施設やビジネスホテルなどを県内で展開する方針も明らかにした。「強いサッカーチームがいると働くモチベーションも上がる」と提携の相乗効果に期待感を示した。