弊社代表河野が「豊の国かぼす特命大使」に就任し、 大分合同新聞で紹介されました。

2019-02-28

 大分市で生まれ育ちました。実家のある郊外団地は当時、人口も多くて活気があり、連日公園で友達と草野球を楽しんだものです。
 好奇心旺盛で、自宅でニワトリやリスを飼ったり、金魚をふ化させて200匹ぐらいに増やしたりしました。中学1年でアマチュア無線の免許を取得し、自転車で近くの丘までアンテナを運んでは国内外の人と交信したものです。
 商いとも縁がありました。祖父がスポーツ用品店を営み、店番をたびたび任されていたのです。客を呼び込もうと抽選で商品プレゼントもしましたが、店は外商で十分利益を出していたので、しかられた思い出があります。発想力豊かで、「発明台帳」も作っていた祖父からは大きな影響を受けました。
 慶応大商学部に進学後は株式投資に関心を持ち、アルバイトでお金を貯めては投資しました。バブル崩壊後の株価続落で負け続きでしたが、財務会計のゼミに入り会計を徹底的に学びました。卒業後も伊藤忠商事の為替証券部でディーラーとして働き、世界の市場で株式や債券の売買などさまざまな仕事に携わりました。
 独立意欲も芽生えてきました。ネット証券の草分けとなる日本オンライン証券(現・カブドットコム証券)の立ち上げに携わった際、ベンチャーに命懸けで取り組む人々と出会い触発されたのです。27歳で退職して元上司とイーバンク銀行(現・楽天銀行)を創業した後、32歳で起業しました。
 目を付けたのは、六本木にある取り壊しが決まっているビルの活用でした。取り壊されるまでの間、空いているスペースを借りて時間貸しの会議室として貸し出したところ、借り手が続々と現れたのです。敷金・礼金不要で、必要な時間だけ借りられる便利さが評価されたのです。その後も貸会議室事業を広げ、料理提供など付加価値を増し、国内外で2100室超・15万席超を展開しています。
 これからは企業も成長期や安定期に応じてオフィス空間をより柔軟に活用する時代になると考えます。借り方の多様化に応え、空間再生と企業サポートに全力を尽くしていきます。
 優れた技術やアイデアがあれば、地方でも起業し成功する可能性は大いにあります。大分の若い人もぜひ挑戦してください。
 仕事で国内外を訪れますが、ふるさと大分についてあらためて感じるのは、温泉をはじめ観光資源が実に豊かだということです。一方、観光ルートの開発や情報発信にはまだ取り組む余地があると思います。私も豊の国かぼす特命大使として、さまざまな面から後押しをしたいと思います。


 【プロフィル】かわの・たかてる。大分市生まれ。稙田西中、大分雄城台高、慶応大商学部を経て、伊藤忠商事入社。カブドットコム証券の立ち上げに携わり、退社後は楽天銀行を立ち上げた。2005年にティーケーピーを創業。貸会議室事業を柱に、ホテル&リゾート事業、料飲・ケータリング事業など「空間再生流通事業」を幅広く展開している。17年3月、東証マザーズに上場した。