TKP上場、初値74%高――「空室→貸会議室」で成長

2017-03-28 貸会議室運営のティーケーピー(TKP)が27日、株式を上場した。
貸会議室運営のティーケーピー(TKP)が27日、株式を上場した。運営する会議室や宴会場は全国に1,751室あり、
今も増え続けている。再開発で真新しい大型のビルが相次いで登場する一方、既存の中小型ビルは空き室が増えている。
TKPはそれらを貸会議室に改装、説明会や研修などで一時的に会議室を使いたい企業にインターネットで紹介している。

初値は1万560円で公開価格を74%上回った。河野貴輝社長は上場後の会見で
「(投資家の方に)高く評価していただいた」と語った。

TKPの2017年2月期の連結営業利益見込みは、その前の期比約3割増の26億円。
河野社長は「まだ大半の企業に営業できていない」と述べ、業績の伸びしろはまだあるとの見方を示す。

設立は05年。創業者の河野社長は伊藤忠商事出身。遊休化したオフィスビルに着目、
採用説明会や研修などで会議室やセミナールームを一時的に使いたい企業をネットで集客するビジネスを考案した。
社名のTKPは「トータル・クウカン・プロデュース」の略だ。

再開発で最新設備を備えたビルが次々と完成している。採用を有利に進めたり、社員を定着させたりするため、
最新のビルに移転する企業は多い。築年数が古いビルでは空き室が増え、TKPに救いを求めるビルオーナーは後を絶たない。

オフィス賃料上昇でムダなスペースを減らしたいというニーズも強い。空いている時間が多い会議室は、
借りる方が得との見方も増えている。

11年の東日本大震災で多くの宴会が自粛されたとき、TKPは経営が傾いたホテルの宴会場の事業を引き継いだり、
傘下に収めたりした。これにより、会議室の利用企業にケータリングサービスをしたり、
セミナー参加者に宿を提供したりできるようになった。

急成長したため、財務体質に弱みがある。16年11月末時点で総資産に占める負債の比率は約8割。
収益の振れを抑えるため、貸会議室の稼働率向上が求められる。ケータリングや宿泊などの付帯サービスと
組み合わせた提案で顧客の裾野を広げる。

(鈴木健二朗)